イベント情報 (2015. 8. 7)

山口県の橋梁を考える(10)

 山口県は三方を海に囲まれ、約1,500kmの海岸線を有します。また、中国山脈によって山陽側と山陰側に分断されており、気象特性などに大きな地域差が見られる上に、平地が乏しく地形が錯綜して急傾斜地が多い特徴があります。このような地理的特徴を有する山口県では、現在約3,500橋の管理橋梁のほかに13市、6町の市町管理の中小スパン橋梁を含めると、実に14,000橋に上る膨大な量の橋梁ストックが整備されてきています。現在、山口県と各市町が連携してこれらの既存橋梁の長寿命化のための計画的維持管理を、定期点検データや詳細調査データを得ることにより実施しようとしています。しかし、地理条件、気象条件の異なる各市町間の橋梁点検に関する取組みや健全度評価、補修・補強方法などに関する情報交換が十分とは言えない状況がみられ、将来同じような不具合・失敗例が繰り返されることが懸念されます。
 そこで、山口県土木建築部道路整備課と山口大学安全環境研究センターとが共同して、県内各市町間や先進的な他府県の例などに学ぶなど継続的な情報交換の場として、H23,H24,H25およびH26年度に引続いて第10回目のセミナー(H27年度1回目)を計画しました。第10回目となる本セミナーでは、一つの区切りとして、これまで各市町において鋭意検討されてきた橋梁長寿命化計画の具体例を概観・整理するとともに、今後の方向性を提案してもらいます。また、今後5年に一度の近接目視点検が義務付けられた山口県内既存橋梁点検の合理化手法の可能性に関して詳細に紹介してもらいます。さらに、引き続き、県内の代表的な市町での橋梁長寿命化計画策定後の具体的な実施例を含めた、評価・検証、見直し(PDCA)過程の独自の考え方を具体的に紹介してもらいます。このような県内の既存橋梁の長寿命化計画とその実施、検証を通じた安全で安心な地域作りを目指して、セミナーを企画しましたのでご案内します。ご多忙のことと存じますが、是非とも多数の関係者の方にご参加いただけますようよろしくお願い申し上げます。

日時 2015年 8月 7日(金)13時00分から16時30分
場所 常盤工業会館2階会議室(山口大学工学部正門前)
内容 13:00~13:10 開会挨拶
13:10~14:00 基調講演1
 演題:山口県内の橋梁長寿命化計画の現状と今後の課題(仮題)
 講師:山口大学名誉教授 宮本文穂氏
14:00~14:50 基調講演2
 演題:ラジコンヘリを利用した橋梁近接目視点検の合理化(仮題)
 講師:㈱構造物クリニック 技術課長(元山口大学 助教) 江本久雄氏
14:50~15:10 休憩
15:10~15:45 宇部市の橋梁長寿命化修繕計画について
 宇部市道路河川建設課 渡辺一正 氏
15:45~16:20 長門市の橋梁長寿命化修繕計画について
 長門市油谷支所    大中玄毅 氏
16:20~16:30 閉会挨拶
17:00~19:00 意見交換会(会場未定)
参加費 無料
備考 詳細は、こちらをご覧ください。